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97/6/7記:川柳をはじめたきっかけ
97/7/30記:『夢迷人のいまどき川柳毒本』(エイ出版社;創刊I号 発行日1997/8/20)
で、金賞を受賞
97/6/7記:川柳を始めたきっかけ
川柳は、たまには歌句会(歌句会の愉しみの部屋参照のこと)に入ったら、川柳部門もあったので1995年の6月頃から始めました。ただ、応募する人が少ないせいで、トップ賞になる数は俳句部門や和歌部門にくらべかなり多くなっています。
つい、最近、このコーナーを見て、ある出版社から、川柳の本に一句載せたいという電子メールが届きました。出版されたら、紹介します。
97/7/30記:
『夢迷人のいまどき川柳毒本』(エイ出版社;創刊I号 発行日1997/8/20)
で、金賞を受賞
上の97/6/7日付けで書いたように、ある出版社(エイ出版社)から5月27日、次のようなでe-mailが舞い込んできたのです。
> この度、弊社では川柳界のニューヒーロー、今遊三(いまゆうぞう)氏をお迎
>えして、サラリーマン川柳の本(タイトル未定)を発刊することとなりました。
>一般の方々の作品を掲載したいと思っておりましたところ、貴殿の素晴らしいホーム
>ページを拝見いたしました。
>そこで、貴殿作の川柳を本に掲載させていただきたいと思い、メールを差し上げて
>いる次第です。
エイ出版社のほうで、掲載したいとして、この川柳の部屋から選んできた作品は、
★出てゆけの 脅しも効かぬ 妻五十
★夢抱け 夢だけ抱き 早や定年
★出る杭に なるまいとして 悔いが出る
★「いまさら」を「いまから」に変え 五十六
★一言の 好きよで相手の 隙誘う
★好きですと 言われたちまち 隙だらけ
で、
> ・・・以上の中から掲載させていただきます。
とのことでした。
さっそく、了解しましたのe-mailを送った。本の発売予定は7月末ということであった。その後、なんの連絡もないのでどうしたのだろう、あの5つの作品のなかからどれが選ばれたんだろうなどと、思っていたら、7月25日、次のようなe-mailが届きました。
**************************************
***『夢迷人のいまどき川柳毒本1』に作品を提供していただいた皆様へ***
こんにちは。お元気ですか?
エイ出版社の青木です。
先日は私どもの川柳の本『夢迷人のいまどき川柳毒本1』にご協力いただきまし
て、本当にありがとうございました。お知らせが遅くなりましたが、おかげさま
で無事に本が出来上がり、本日(25日)、全国の本屋さんに一斉に並ぶ運びとな
りました。つまり、あなたの作品が全国の人の目に一斉に触れる、ということで
す。是非、本屋さんに足を運んでご覧ください。乞うご期待!
以下に、書店で注文される際のコードを記します。
タイトル:『夢迷人のいまどき川柳毒本1』
コード:雑誌62001-43 ISBN4-87099-108-X C9495
本体価格:552円
版型:A5判
発行・発売:(株)エイ出版社 (‘エイ’とは漢字で書くのですが、ワープ
ロに字がない為カタカナで表記してあります。)
少し遅くなりますが、薄謝は後ほど送らせていただきます。投稿用紙にご住所を
ご記入いただいていない方は、至急お知らせください。
みなさまのご協力あっての「川柳毒本」です。
今後とも、エイ出版社と『夢迷人のいまどき川柳毒本』をよろしくお願いいたし
ます。
**************************************
そこで、早速、高田馬場の駅前にある大きな本屋や西新橋にある大きな本屋で、店員に確かめて見たが、そんな雑誌は、入荷していないとのことであった。29日、事務所の近くの小さな本屋で確かめたところ、店の主人が、「これでしょう」と無造作にすぐ近くの棚の上から引っぱり出してきた。A5版の意外と小冊子である。購入して、パラパラめくって見たが、出てくるのは、今遊三(いまゆうぞう)を改め、夢迷人としたらしい選者の作品ばかり。ちょっと拍子抜けして、探すのを半ばあきらめかけたが、気を取り直して、後ろの方をめくると応募作品のページがあって、なんとその最初のページにわたしの名前と作品が、しかも「夢抱け 夢だけ抱き 早や定年」を除く5つの作品が全部載っているではないか。つぎのページから掲載されている他の人の作品も眺めているうち、銀賞や銅賞のマークがついているのに気がついた。最初のページに戻り、わたしの作品は何賞かと嘗めるように見てみても、何の賞とも書いてない。それならどうしてweb
entryNo.1などとなっているのだろうなどと、小首を傾げていたら、ちゃんと金賞のマークがあるのである。わずかA5のスペースなのに、何かが狂って、目が節穴になっていたに違いない。
「やった!」
創刊号の Entry No.1 Webの金賞である。この雑誌がいつまで続くか知らないが、まずは、記念になる受賞ではないか。ウフッフ。思わずほくそえんでしまった。これも、HPに川柳の欄を設けたおかげ。世の中、なにが縁になるかわかったものではない。と思ったことでした。
このページを訪れた人も、川柳毒本を覗いてみてください。
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忘れては困ることだけよく忘れ
公約が膏薬ほども効くならば
混ぜてゴミ分けて資源は至言なり
年寄りも何か始めりゃすぐ若手
もっと上目指すからこそ落ちもする
後に建つビルほど高く高く付く
値が下がり音を上げている日本株
一生を五合で振りしが癪(しゃく)の種
外れないはずを外して恥ずかしや
他所行きに装い妻のよそよそし
護送船気付いてみれば誤送船
百打てど当たらぬ下手の水鉄砲
接待が嫌いで出世頭なり
結婚も離婚も儲けのネタにする
餌台の鳥影消えて閑古鳥
すぐ切れてすぐむかついてすぐナイフ
吹き抜けを風吹き抜けるバブル後は
減税も減量雀の涙並み
礼遇と言うは大抵冷遇だ
車椅子通せんぼする道ばかり
席立てど坐ってもらえず立つ瀬なし
1998/3/5
良く滑りゃ五輪金賞我三浪
蜘蛛の句も苦もなく出来て雲晴れる
政官界定番出し物大暗ショー
そのうちにいつまでたってもそのうちに
聖火消えて五輪人気に火をつける
対校戦対抗し過ぎて退校に
避けられぬものに酒(さけ)とは意地悪し
太古より大故は太鼓で大呼する
口腔で孝行をする高校生
新任の信任状を不信認
第五聞きその醍醐味に大悟せり
株下がり総理無策で株を下げ
凶器持つ狂気のテロに侠気なし
狂喜して凶器であやむ狂気の徒
聖餐に青酸混じり凄惨に
生産の成算たたず清算す
馬鹿を言え馬鹿を言ったら馬鹿にされ
馬鹿になれ馬鹿になったら馬鹿にされ
父さんの会社倒産パパと呼ぼう
ビッグバン前にビッグなバン続く
甘い汁吸ううちガードも甘くなる
進物で神仏見えぬ棚拝む
親族を次々殺してズル休み
実力の一端示せど後が出ず
神棚も設けぬ人の神頼み
堤灯を持つ人持っても欲しい人
お世辞言う人言っても欲しい人
へり下る人目下には反り返る
びりけつもけつから見ればナンバーワン
揉み手したその手濡らして粟つかむ
厠上の傑作水にすぐ流る
枕上の傑作夢とともに消ゆ
鞍上の傑作落馬で露と消ゆ
変えるべき変えられることほど変えにくい
会社ごと牢屋につなぐ法がいる
面白くない日に焼けず面白く
詰まらないほうがいいのはパイプだけ
我がふりは直さず人のふり直す
身から出た錆びゆえ落とせば身が細る
身から出た錆びなるゆえに落ちにくい
悪習が良い習慣を駆逐する
親分が社長ゆすりが運用益
浮かぬ顔浮かべ伺ううかつ者
40年振れど4歳児に勝てず
高官の最後のお勤め塀の中
高い金払ってグッスリ演奏会
青い目も驚けば目を白黒に
憎まれ口先に覚えて子は育ち
誇りなく叩けばホコリの官ばかり
引出物よくぞ要らないもの揃え
情報は溢れ頭もすぐ溢れ
避けようとするほど何故か顔が合う
左頬も出そうとしたがまだ痛い
銅先物手を出しどうにもならぬ損
当面は「当面」使えぬ厚生省
物理学権威の球は離陸せず
角取れて一角の人になる道理
ミリ単位美醜を分かつ鼻の線
温暖化している地球の初夏の雪
才能を親の欲目がねじ曲げる
政界の癌と言われて癌で逝き
教育が付けばママでも好きじゃない
にわか雨歩こう組と走る組
雨降って地固まらず流される
もやもやも野茂の快挙でノーモアー
化けの皮はげてタヌキが寝た振りす
ずる休みするほどずるになれぬずる
学歴があるほどカルトに寄りかかる
屁理屈と決めつけて来る屁理屈屋
酷暑でも行く夏惜しむ人もいる
酒好きで昔飛ぶ鳥今千鳥
ボケまいとし過ぎてボケる前に死に
有名税払うつもりでヘアを出し
薄命のはずの美貌で妻元気
大物は失脚してもなお威張り
皺が増えても張っている欲の皮
生き抜こうとすると何かが抜け落ちる
生きるため命縮めて苦吟する
締め切りがこなけりゃ書けぬとプロ気取り
素顔見え鏡に当たる厚化粧
据え膳と食ってる最中黒メガネ
お互いに傷持つ身なればそっと吹き
春立てど路面凍結我立てず
同じ楽器(もの)弾いたと思えぬアマとプロ
ネンコロリ先に寝た母子があやし
座り込み用だったのか赤絨毯
子育むはずの「母体」で悪育て
揚げ足を取ろうと出した手を噛まれ
慣行と観光敢行官公庁
一角の人と言うには角がある
父さんのいつかきっとは来ぬいつか
親だって親たることは初体験
飽きないで空きないぐらいが良い商い
ツケ回し付け回されたお役人
思わざる不祥事思わざる人が首
明日吹く風も逆風アトランタ
雨降らば溢れ降らねば水不足
塾はしごサボるこつのみ熟達し
満席で詫びられながら上席へ
間に合わせきかぬ時差ボケ締め切り日
日本人同士で「ソーリー」帰国便
「出て行け」と怒鳴るつもりが「出て行くよ」
自らの更生が先厚生省
事務次官上がりのコースは裁判所
人脈と言われる金を手繰る網
欲しいものあるときだけは妻も笑む
割り込みの常習他人には断固拒否
にわとりの二羽いる庭のにわか雨
健康法流行(ハヤリ)追いかけ不健康
二枚舌標準装備政官界
人を食う人人一倍人を呑む
妙えぬ音も絶えぬとなると耐えられぬ
若くない証拠若さをすぐ自慢
肩書きの後光に縋る退任後