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捨てた女

捨てた女が忘れられずに

俺は今夜も街を彷徨う

二人で歩いた街の灯りも

なぜか今夜は寂しく暗く

涙で霞んだ俺の瞳に

夜霧のように淀んで映る

何故に何故に俺はあいつを

訳もないのに捨てたのだろう

俺は本当は好きだったのに

ああ・・・

俺は本当に馬鹿な男さ

捨てたあいつを思い出しては

俺は一人で街を彷徨う

二人で入った店の飾りも

何故か今夜はくすんで見えて

涙に濡れた俺の心に

つららのように冷たく刺さる

何故に何故に俺はあいつを

紙屑みたいに捨てたのだろう

俺は本当は好きだったのに

ああ・・・

俺は本当に馬鹿な男さ

(73/12/27)

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恋のとりこ

愛という思いのせつなさが

わたしにはわかるの昨日の夜から

たった一度のくちづけだけで

あんなに胸が震えるなんて

ああ わたしはもう恋のとりこ

愛という思いの不思議さが

わたしにはわかったの昨夜のことから

たった一度抱かれただけで

こんなに全てが変わるなんて

ああ わたしはもう恋する女

愛という思いの苦しさが

わたしにはわかるの昨日の日から

たった一晩別れただけで

こんなにあなたが恋しいなんて

ああ わたしはもうあなたのとりこ

(73/12/6)

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夜明けのデート

夜明けの空が茜に染まるころ

わたしはこっそりデートに行くの

人影見えない街並抜けて

あの人の待つ

お城へ急ぐ

あの人いつでもわたしを見つけると

合図の草笛小さく鳴らすの

それから二人は手を取り合って

夜明けの小道をそぞろ歩くの

夜明けのデートは素敵なデート

誰も知らない二人の秘密

いつかしみじみ思い出すでしょ

夜明けのデートと甘いくちづけ

(73)

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過ぎ去った恋

さよならさえ言わないうちに

通り風のように過ぎ去ったひとよ

色づいた山の湖に

夏の日の面影はないけれど

独り乗るボートに

君の思い出がせつなくて

独り乗るボートに

君の思い出がせつなくて

イニシャルさえ聞かないうちに

かげろうのように消え去ったひとよ

人気ないテニスコートに

夏の日のざわめきはないけれど

独りたたずむコートに

君の思い出がせつなくて

独りたたずむコートに

君の思い出がせつなくて

好きだとさえ言わないうちに

旅人のように立ち去ったひとよ

落葉松林を抜ける風に

夏の日の芳ばしさはないけれど

独り歩む小径に

君の思い出がせつなくて

独り歩む小径に

君の思い出がせつなくて

(74/1/7)

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あの人のこと

あの人のことなら聞かせて欲しい

今でも元気にしてるのかしら

そんな仲ではなかったけれど

忘れられない人だった

今でも変わってないかしら

冷たいようでやさしいところ

わたしのことなら黙っていてね

こんなわたしじゃ会いたくないの

あの人のことなら話して欲しい

今でも独りでいるのかしら

そんな間じゃなかったけれど

心に残る人だった

今でも変わってないかしら

ちょっとくずれた話し方

わたしのことなら黙っていてね

こんなわたしじゃ会いたくないの

あの人のことなら教えて欲しい

今でもあそこにいるのかしら

そんなつもりじゃなかったけれど

心引かれる人だった

今でも変わってないかしら

目許で笑う笑い方

わたしのことなら黙っていてね

こんなわたしじゃ会いたくないの

(74/1/10)

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最終電車

夜の新宿盛り場の

最終電車を待ちながら

酔った顔して心の中じゃ

泣いているのよこのわたし

こんなものねと言えるほど

世の中わかっちゃいないけど

一度狂った人生の

道はどこまで狂うやら

夜の新宿酒臭い

プラットフォームにたたずんで

化粧崩れを気にする振りで

目頭押さえるこのわたし

こんなものねと言えるほど

世の中知っちゃいないけど

一度迷った人生の

道はどこまで茨道

夜の新宿灯りも消えて

最終電車のベルが鳴る

酔った男の絡まれて

よしてと言えないこのわたし

こんなものねと言えるほど

世の中わかっちゃいないけど

一度外した人生の

道はいつまで暗いやら

(74/1/11)

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二人の女

泣いちゃ駄目よと慰めながら

泣いているのはあなたじゃないの

恋をなくした女が二人

肩寄せ合って涙にくれて

冷たい運命(さだめ)に震えてる

雪の降る夜北国の町

元気を出してと励ましながら

泣いているのはあなたじゃないの

幸せ薄い女が二人

肩抱き合って途方にくれて

消えた望みにすがってる

夢さえ凍る北国の夜

生きなきゃ駄目よと強がりながら

泣いているのはあなたじゃないの

愛をなくした女が二人

手を取り合って胸詰まらせて

破れた夢を追っている

雪降り止まぬ北国の夜

(74/1/14)

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何かない面白(おもろ)いこと

世の中景気は良くないが

ボーナスはたいて買いました

ロンドン仕立てのニューコート

ガールハントは大成功

それでもなんだか物足りない

何かない面白いこと

恋人同志じゃないけれど

モテルへ一緒に行きました

回転ベッドに鏡風呂

ポルノ顔負けビデオ撮り

それでもなんだか物足りない

何かない面白いこと

競馬ファンではないけれど

馬券を十枚買いました

十枚全部万馬券

夜が明けるまで馬鹿騒ぎ

それでもなんだか

物足りない

何かない面白いこと

(74/1/8)

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喪中の女

夢を夢を見まいとする心

寂しい、叫びたいほど寂しいの

二度と二度と恋などするものか

いまさら愛など語るまい

ああ 命を賭けた

恋を亡くした喪中の女

窓を窓を閉ざそうとする心

苦しい、叫びたいほど苦しいの

二度と二度と星など見るものか

いまさら心を開くまい

ああ 女を賭けた

恋を亡くした喪中の女

望みを望みを捨てようとする心

空しい、叫びたいほど空しいの

二度と二度と好きなど言うものか

いまさら心を明かすまい

ああ 全てを賭けた

恋を亡くした喪中の女

(74/1/13)

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あの一杯の鍋焼うどん

木枯らしが窓ガラスを打つ

狭い下宿の一室

頼る人もなくただ独り

風邪で臥せっていたわたし

あの人が突然訪ねてきて

慣れぬ手つきで作ってくれた

あの一杯の鍋焼うどん

いまでもあのときが忘れられない

あの人が野菜を刻む

青いカーテンの向こう

何を思うでもなくぼんやりと

天井を見上げていたわたし

あの人が突然顔を出して

慣れぬ手つきで並べてくれた

あの一杯の鍋焼うどん

いまでもあの湯気が忘れられない

白いバラが彩り添える

丸い小さなちゃぶだい

ガウンを掛けて起き上がり

彼の前に座ったわたし

涙が突然溢れてきて

熱いおつゆと一緒にすすった

あの一杯の鍋焼うどん

いまでもあの味が忘れられない

(94/1/17)

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逢えるわねいつかまた

霧が流れるセーヌのほとり

ひとりたたずんでいたわたし

ふと見交わした瞳と瞳

あの人との出合だった

木の葉が舞い散るブローニュの森

じっと手を取り合っていたふたり

ふと通い合う心と心

あの人とのなれそめだった

雨にけぶるモンマントル

そっとくちづけを交したふたり

ふと黙り込む言葉と言葉

あの人との夜明けだった

風が強い飛行場

そっと手を握り合っているふたり

ふとこみあげる涙と涙

あの人との別れだった

逢えるわねいつかまた

Non pas adieu,mais au revoir,mon ami.

Non pas adieu,mais au revoir,mon ami.

(74/1/17)

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知り合うまでは誰でも他人

ヨーデルが聞こえるでしょう

黒い髪のお嬢さん

あの切り立つ山がモンブラン

スキーですか山登ですか

それともわたしとデートはいかが

知り合うまでは誰でも他人

これをご縁に仲良くどうぞ

イエラルヒーイエラルヒー

イエイエイエイエイエラルヒー

羊の鈴が聞こえるでしょう

黒い瞳のお嬢さん

あの澄切った水がレマン湖

素通りですか観光ですか

それともわたしとデートはいかが

知り合うまでは誰でも他人

ここで会ったが知り合うチャンス

イエラルヒーイエラルヒー

イエイエイエイエイエラルヒー

鐘の音が聞こえるでしょう

遠い国のお嬢さん

あのそびえる塔がピェール寺院

ドライブですかショッピングですか

それとも二人でデートはいかが

知り合うまでは誰でも他人

明日になれば恋人同志

イエラルヒーイエラルヒー

イエイエイエイエイエラルヒー

(74/1/17)

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殺してやりたい

あの娘はぼくを裏切った

死ぬほど愛したこのぼくを

あんな男のどこがいい

格好だけはいかすけど

ハートがないのさあいつには

ああ、痛いぼくの胸

いつになったら直るだろう

あの娘はぼくを裏切った

殺してやりたいあの娘を

人の見ている目の前で

ベルトも服も剥ぎ取って

裏切りものと叫びつつ

ああ、痛いぼくの胸

いつになったら癒えるだろう

あの娘はぼくを裏切った

だけどぼくには殺せない

たとえあの娘が目の前で

あいつとくちづけしようとも

勇気がないのさこのぼくにゃ

ああ、痛いぼくの胸

きっと死ぬまで痛むだろう

(74/1/17)

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